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膝痛の原因は腎臓にあった?意外な内臓と体の痛みの関係

今回紹介する本:関節のメッセージを聴け!

著者のジャン・ピエール・バラルはオステオパシーという手技療法で有名な先生です。フランスの人で内臓マニュピレーションの創始者と言われています。

関節はあなたにメッセージを放っています。メッセージには様々な意味が込められています。今日は、意外な内臓と体の関節の痛みのつながりを本書より紹介しましょう。

参考:ジャン・ピエール・バラル先生

ジャン・ピエール・バラルJean-Pierre Barral D.O.|JOPAセミナー講師紹介|日本オステオパシープロフェッショナル協会

参考:オステオパシーとは

オステオパシーとは、1874年にアメリカ人医師アンドリュー・テイラー・スティル博士によって発表された自然医学です。 オステオパシーの由来は、ラテン語で『骨』を意味するオステオン(osteon)と『病気・治療』を意味するパシー⇒パソス(pathos)を合わせた造語で、オステオパシーを『整骨医学』と訳す事があります。
引用:オステオパシー | NPO法人 アトラス・オステオパシー学院

腎結石で膝が痛くなる?

腎結石あるいは腎感染(腎炎、腎盂腎炎)により引き起こされる痛みは多くの場合、腰椎と股関節および膝関節へ広がる。痛みは、腎臓自体の神経線維と腎臓を取り巻く神経線維により伝わる。
引用:関節のメッセージを聴け! (関節痛の予防と治療)

腎臓の問題から腰、股関節、膝関節に痛みがでる可能性があるとのことです。今思うと、何度やっても股関節の痛みが変わらなかったおじいさんがいたけど、実は腎臓に問題があったんじゃないかと思えてきました・・・

動かなくても夜遅くに膝が痛い

マキシムは、腰椎に広がった弱い痛みと左ひざの局所的な痛みで、私の診療室にやってきた。問診では、膝と関係のある外傷も昔の外傷も発見されなかった。しかしながら彼は「動かなくても夜遅くに膝が痛い」と詳しく話した。問診を続けると彼の父と祖父は腎結石を患っていたことが分かった。それゆえ、私はマキシムの痛みの原因を理解し、彼に説明した。数日後、彼の表現によると、「僕は石のおしっこをした」。そして痛みはなくなった。
引用:関節のメッセージを聴け! (関節痛の予防と治療)

腎結石などで腰に痛みがでることは知っていたけど、股関節や膝に広がるなんて全く知らなかったです。しかもなんとなくではなく、しっかりと神経線維を通したつながりが腎臓と膝にはあるというからでたらめでもないことがわかります

腎臓としての症状がなくても腎臓が原因となる

腎臓には症状が全くないのに膝関節に痛みを感じることがある。そのため、臨床医は、関節の痛みに対して慎重かつ注意深くなくてはならない。背中の筋も器官と神経線維を共有している。その結果、背中の痛みは多くの場合、メカニカルな原因だけということはない。背中の痛みは、ある1つの器官が損傷を受けているサインかもしれない。
引用:関節のメッセージを聴け! (関節痛の予防と治療)

背中の痛みも同じことが言えます。メカニカルな原因というのは例えばぶつけたり、ぎっくり腰的な負荷がかかったりしていなくても背中に内臓からの痛みがでることは少なくないということです。

内臓にも関節がある

私たちの器官も関節がある!私たちが歩くときその一歩一歩の動きに対してすべての器官は動いている。
引用:関節のメッセージを聴け! (関節痛の予防と治療)

なんと、内臓にも関節はあるというのです、バラル先生は!どういうことでしょうか。もうちょっと読み進めてみましょう。

私たちは、一日に二万回呼吸をする。呼吸をするたびに私たちの器官は、横隔膜(呼吸を可能にする筋)の動きに従う。器官に一日に二万回行われる呼吸の動きとスポーツや日常生活のすべての活動の動きを加えてみよう。すると、内臓同士の協調が何百万回も絶えず繰り返し行われていることになる。内臓同士の協調がハーモニーを保っていないと、炎症を引き起こす。
引用:関節のメッセージを聴け! (関節痛の予防と治療)

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引用:
肩こりには横隔膜を… | 成城学園前のブレス整骨院

この画像を見るとこの意味がすぐにお分かりいただけると思います。横隔膜の上下にはたくさんの臓器がびっしりと詰まっています。横隔膜が動くたびに内臓が動かないと私たちは呼吸ができなくなってしまうんですね。

その他にも関節は色々なメッセージを発している

  • 足と腎臓および腸は関係がある
  • 足を組むというのは心を閉ざしている証拠である
  • 野心家の膝は伸びきっている
  • アレルギーが腰痛を引き起こす

このように関節は色々なメッセージをぼくたちに送ってくれているのです。他にもたくさんあるのでぜひ読んでみてください。

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